世界の5人に1人! 気候変動関連の被害者

2019年10月12日、過去最強クラスの台風19号ハギビスが日本に上陸。これまでに経験したことのないような強風と豪雨は、広い範囲に甚大な被害をもたらしました。記憶に残っている方も多いのではないでしょうか?

 こうした自然災害は、日本だけでなく世界各地で発生しています。「世界災害報告書2020年版」(2020年11月17日・国際赤十字発行)によると、過去10年間に発生した世界の自然災害のうち、その83%が台風・洪水・熱波などの極端な気象現象によるものであり、それに伴う死者数は41万人を超えました。また、その多くは熱波や台風の被害を受けた低・中所得国の国民です。

気候、気象関連の災害は1960年代から増え始め、1990年代から20年間で比べると約35%も増加しました。その被害者数は世界人口の2割に相当する17億人とされています。つまり、世界の5人に1人が気候変動関連の被害に直面している計算になります。

同報告書の発表にあたり、国際赤十字事務総長は「気候変動の影響は、中・長期的には現在世界の脅威となっている新型コロナウイルス感染症よりも深刻である」と述べています。

出典:2020年11月17日:国際赤十字発行「世界災害報告書2020年版」はこちら