世界223の医学雑誌:気候危機に警鐘、前例のない共同論説を発表
2021年9月6日、世界の約223の医学雑誌が、前例のない、共同の論説を一斉に発表しました。
論説では、人類の健康を守るため、気候変動を抑えるための緊急行動をとることを呼びかけ、公衆衛生に対する最大の脅威は、世界のリーダーが気温上昇を1.5°C未満に維持できないことであると警告しました。下記を含めた220以上の主要な医学ジャーナルに掲載されました。
The Lancet、The British Medical Journal、East African Medical Journal、Chinese Science Bulletin、New England Journal of Medicine、International Nursing Review、National Medical Journal of India、 RevistadeSaúdePública(ブラジル)、Medical Journal of Australia
世界各地域と健康保健領域を広く代表する、223の医学ジャーナルに掲載された論説では、以下の2つの主要論点を出しています:
1)各国政府は、健康への大惨事を回避するために、世界的な平均気温上昇を1.5℃に抑える上で必要となる、あらゆる可能な限りの対策を取らなければならない
2)そしてそれは、高所得国の政府が、世界の他地域を支援するために、今よりもはるかに多くの対策をとることによってのみ達成することができる
健康・保健業界が緊急の気候変動対策を要請するために結集したのは、これが初めてではありません。
2020年5月には、4,000万人の医療専門家が、コロナ禍を乗り越えつつ気候変動対策を促進するグリーン投資を優先することを政府に求める書簡に署名しています。また今年初めには、ジュネーブで開催された世界保健総会で、環境悪化が公衆衛生に与える影響を懸念する医師が、WHOのテドロス・アダノム事務局長に、保健当局が気候変動と生物多様性の喪失への対応を最優先事項にするよう求める一連の要請を行いました。
この論説は、11月開催のCOP26までに実施される最後の国際会議の1つである、9月後半の国連総会に先立ち、公表されたものです。
将来の公衆衛生に対する最大の脅威は、世界のリーダーが気温上昇を1.5°C未満に維持できないことであると警告しています。
**